六曜の秘密に迫る!知ればもっと面白いカレンダーの歴史

歴史小ネタ

「この日、大安だから結婚式にぴったりね!」「あ、友引だから葬儀は避けたほうがいいって聞いたな…」こんな会話、どこかで耳にしたことはありませんか?カレンダーや手帳の端っこにひっそりと記載されている六曜。実はこれ、かなり奥深い歴史を持つんです。2025年が始まり、新しいカレンダーや手帳を手にしたばかりのあなたに、今日はこの六曜の秘密を紐解いてみましょう!


六曜ってそもそも何?

六曜(ろくよう)は、日々の運勢や行動の吉凶を示す占いの一種で、以下の6つの種類があります:

  • 先勝(せんしょう)…午前中は吉、午後は凶。急ぎの行動が吉。
  • 友引(ともびき)…朝夕夜は吉、昼は凶。”友を引く”として慶事には吉、弔事には凶。
  • 先負(せんぷ)…午前は凶、午後は吉。控えめな行動が吉。
  • 仏滅(ぶつめつ)…一日中凶。全てに凶とされる日。
  • 大安(たいあん)…一日中吉。婚礼や開店などに最適な日。
  • 赤口(しゃっこう)…朝夕は凶、正午のみ吉。注意が必要な日。

一見するとただの占いに思えますが、実はこの六曜、江戸時代に日本の歴史にしっかり根を下ろし、現代にまで受け継がれてきたんです。


六曜の始まりとその歴史

六曜の起源をたどると、中国の古代占術に端を発する「六壬時課(りくじんじか)」という占いが元になっています。しかし、日本で六曜が本格的に使われ始めたのは、江戸時代に入ってから。

実はそれ以前、カレンダーには別の占いが記載されていました。しかし、幕府が占いを禁止する政策を打ち出したため、「じゃあ代わりに六曜を使おうか!」という形で広がったのです。このしたたかな対応、なんだか江戸時代の人々のたくましさを感じますよね。
(諸説あり、これだ!というものは見つからなかったです。)

幕府の規制をかいくぐりながらも、民間では占い文化が脈々と受け継がれ、六曜は人々の日常に浸透していきました。結婚式や商売繁盛、引っ越しのタイミングなど、生活の指針として活用されてきたのです。


六曜の意味を深掘り!

六曜にはそれぞれ異なる特徴がありますが、改めて見ると、時間帯によって吉凶が細かく分かれていることに驚きます。たとえば「先勝」は午前中が吉で午後は凶。一方で「先負」はその逆です。

  • 先勝: 急いで行動することで吉を得られる日。
  • 友引: “友を引く”という名前から、慶事には良いが、弔事には避けるべきとされています。
  • 仏滅: 一日中凶の日。仏教的なイメージがありますが、実は仏教とは無関係。
  • 大安: 何をしても吉という、縁起の良い日。
  • 赤口: 正午だけ吉で、他の時間帯は凶。

こうして見ると、ただの運勢ではなく、時間や状況に応じて吉凶を判断する、非常に実用的な要素を持っています。


占いと日本文化の深いつながり

六曜の背後には、日本人がいかに占いを重視してきたかが浮かび上がります。たとえば、平安時代には「陰陽寮(おんみょうりょう)」という組織があり、暦や占いを専門に扱っていました。陰陽道(おんみょうどう)の世界では、暦の作成だけでなく、天文や地理、さらには個々の運勢まで占っていたのです。

現代では、占いは気軽に楽しむ文化の一部になっていますが、昔の人々にとっては、生活の指針そのものでした。その伝統が形を変え、六曜として現代のカレンダーに残っているのです。


これからも続く占いの魅力

過去から現在まで続いてきた占いの文化。六曜もまた、その一部として私たちの生活に息づいています。スマートフォンの時代にあっても、カレンダーや手帳に六曜が記載されているのを見ると、どこかホッとするのは、私たちが長い歴史の中で占いに親しんできたからかもしれません。

占いは、良い結果を得るためだけでなく、行動を慎重にするきっかけを与えてくれます。もしかすると、2025年のあなたの毎日にも、六曜が小さなヒントをくれるかもしれません。


まとめ

カレンダーに当たり前のように記載されている六曜。その背後には、江戸時代のしたたかな知恵や、占いを大切にする文化が息づいています。

占いに興味が無い!っという人も実は日常的に触れているのが六曜です。

次に手帳やカレンダーを手に取ったとき、六曜の意味を少しだけ意識してみてください。大安に予定を立てるのも良し、友引に誰かと会うのも良し。歴史と文化が詰まった六曜が、きっとあなたの日常に彩りを加えてくれるはずです。

そして、これからも変わらず、占いの文化が私たちのそばにあり続けることでしょう。新しい年の始まりに、六曜と共に素敵な日々をお過ごしください!

参考文献
吉川 道朗 発 『歴史手帳2025』 吉川弘文館 1954年
宗教工芸社 発 『仏教手帳』 

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